私なんかと仲良くしてくれるのは、莉桜だけ。


莉桜は大切な大切な友達…。


「軽蔑せぇへん?」


いつになく不安そうな莉桜を見てると、つい抱きしめてしまった。


「するわけないよ」


抱きしめて改めて思うけど、細すぎ。


こんな細いのにあんなに強いのはすごい。


「あーよかったよかった。嫌われたらどうしようかと思ったわ」


軽く言って笑ってるけど、本当はとても不安だったはず。


莉桜は、強がりだけなのかもしれないな。


「あ、そーや。ケーキ買ってきたんやった」


莉桜が立ち上がって冷蔵庫に近づく。


「あっ!?何でないねん!?」


え…ケーキ消失?


「叶翔の仕業や…。アイツ午前中までうちん家おったから……」