鏡をいつ見ても無表情なブスっとした私しか映らなかった。


「何で私に優しくしてくれるんですか…?」


私が叶翔さんを見上げると、叶翔さんはふっと笑った。


「さぁ。初めてお前を見たときから守りたいって思っただけ」


……!!


そんなこと言われたら、嬉しくなっちゃうよ…。


「たぶん…死んだ母さんに似てるから。何か抱えてるところも、今にも消えそうなところも」


叶翔さんはそう言って美しく儚い海の向こうに視線を投げた。


お母さん…亡くなったんだね……。


「小3のちょうど今ごろ、末期ガンで死んだ」


ただ淡々と事実を述べるだけの叶翔さん。


小3でお母さんを亡くしたんだ…。


物心ついたときからお母さんやお父さんがいなかった私には…お母さんがある日突然いなくなるというイメージがつかない。


だけど、とてつもなく悲しくて、生きてるのがツラくなるんだと思う。