─ガッシャン!!


迷ってる私の背中を押すようなタイミングで、家の中で何かが割れる音がした。


「いってぇ!」


え…っ


何事……?


私は、緊急事態だと割り切り、家の中に飛び込んだ。


フローリングの廊下の突き当たりにリビングに続くであろうドアがある。


それを慌てて開ける。


「大丈夫ですか…?」


意外と広いリビングには、二人が座れるくらいの大きさのソファが1つと、漫画とお菓子の袋が散乱してるローテーブルがあった。


そして、ダイニングキッチンが入り口からは死角になる位置にあり、そっちに回ってみると、彼がニコニコして立っていた。