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 その後。
 お兄ちゃんがわたしに夕飯を持ってきてくれた。


 お父さんやお母さんに、変に思われながら二回目の夕飯を用意してくれたこと。
 わたしの未練を探す手伝いをすると決意してくれたこと。


 全部にごめんなさいと、ありがとうを伝えた。



「俺の妹なんだ。気を遣うなんて、らしくないだろ」

「うん。そうだね」



 この時間が続けばいいのに。
 みんなの中にいたいと願ってしまうことは、本当はいけないこと。


 だけど……。



「大丈夫だよ、詩月」

「うん」



 あたたかすぎて迷ってしまう。

 未練なんてみつからないまま終わって、お兄ちゃんのそばにいたいって……馬鹿みたいに願ってしまう。