そして私たちは美城さんの探偵事務所に移動した。





理由はまあ簡単で。




大学内で落ち着いて話すなんて、不可能に近いから。





「凌太さん、お茶をお願いできますか?」





事務所に入ってすぐ、美城さんが皇さんに言った。





「もちろんです」





まるでお嬢様と執事の会話みたいで、違和感が本当にない。





おまけにどちらも美形だから、絵になる。





そして、私、美城さんの順でお茶が出された。




宇佐美さんと皇さんの分はないみたい。




それどころか、二人はソファーに座ってすらない。