張り詰めていた緊張は一気になくなり、私はその場に崩れ落ちた。
小春ちゃんとこうなることは、なんとなく予想出来てた。
でも、実際にそうなると精神的に来るものがある。
『また明日』
その声は、初めて聞いた冷たい声だった。
表情も感情もないようで、なんだか怖かった。
なにもかも、失ったんだと思い知らされる。
「どうして……なにもしてない私がこんな目に……」
私が必死に築き上げてきたものを、一瞬で壊された。
そう思うと悔しくて、涙が一粒こぼれ落ちた。
でも本当に一粒で、それ以上涙が流れることはなかった。