「びび。」

「え?」

さっきまで笑ってた秀吉さんが少し真剣な顔つきになった。

「お前この前まで戦を嫌がってたのに、今回の戦に同行するとはどんな心境の変化だ?」

やっぱり気になるんだ。
そうだよね、あれだけ嫌がってたのに行くって言うなんて。

「戦は怖いよ?ほんとだったらしてほしくないし、誰にも傷ついてほしくない。それに私が行かないと言っても無理やり連れ出すでしょ?あの方なら。だったら自分の意思で行くと言いたかったの。もう、逃げるのはやめる。」

それにほんとの所、最近信長様は初めて会った冷たい表情より段々変わって温かくなってる。そのひとつひとつの表情を見逃したくない。この気持ちは多分...ううん!だめだめ。私は信長様のことを知りたいだけ。