乗り気じゃない体は正直で、ボーッとしながらソファに腰を下ろした。
歌は得意じゃないから、マイクを渡されても上手く光花の手に流す。
光花はカラオケが大好きだ。
そんな光花の声に合わせて手を叩くのが私の役目。
光花が主役なら、私はきっと脇役なんだと思う。
私のことを口説こうとした金髪さんだって、本当は光花を見ていた。
でももう1人の男が光花の側から離れようとしないから。
仕方なく私に話かけたんだと思う。
いつだって"おまけ"なんだ、私は。
「ねえ、ーーーお酒頼んじゃおうか?」
カラオケ店に来て数時間が経った。
私以外、喉を休ませることなく歌ってるのに
皆まだまだ元気だ。
早く帰りたい...。
げっそりした顔で、男に言われた通り店員さんにお酒を頼んだ。
数分して鳴ったノック音と開かれたドア。


