「嫌なら殴れ」


「...嫌じゃないよ」


「...無理してないか?」


「...大丈夫だってば」



色気のない会話をしながら
1枚1枚脱ぎ脱がされていく服は、ベッドの下に落ちていく。



ーーーそして



「んっ...っ!!」


甘い刺激に、早速身が持たない。


無意識に天井に向かって手を伸ばしていた。


その手を蘭君が握る。



「彩羽...大丈夫だ」

「...っ」

「痛かったらやめる。」

「...」

「でも耐えられそうならーーー...」




"その時はそのまま、俺だけを感じて"




いつもより優しい口調に惑わされて。


彼を受け入れた時に感じた痛みも、甘さも、ぜんぶ。



涙に変わっていく。