そう言って、ジリジリと詰め寄ってくる蘭君は、空き教室にある古い机の上に私を押し倒した。
「らっ、ちょっ!!なにするの!!」
「あ?なんもしねーよ。」
「じゃあなんで押し倒したの!」
「いや?彩羽が学校に居るなーっと思って」
ギューーーーっと力強く私を抱きしめる蘭君。
完全にキャラ変わってますね。
なんですかこの甘えん坊さんは...っ、私を萌え殺す気ですか?
...って、そうじゃなくて。
「蘭君退いてよ!!
授業始まっちゃう...っ」
「退いてもいいが、じゃあキスしろ」
「ーーーっ!?」
「ほら、早く」
蘭君の親指の腹が、私の唇をフニフニと触って誘惑してくる。
なんでこんな状況になってるのか、意味わかんないし。
学校で、しかも空き教室でこんな事って...やらしいよ、蘭君のバカ。
「...お前が俺にワガママ言ってくる姿があまりにも可愛すぎて...昨日は余裕がある振りするので必死だったが」
「...」
「あれからマンションに着いたら、なーんかお前が足りなくなって」
「...」
「そもそも自分の女に遠慮すること自体おかしいんだろ?
だから、大人ぶるのはもうやめる。
忘れてた、俺健全な男子高校生だったわ」
「......いや、あの、」
「という事で、お相手よろしく。彩羽ちゃん」
「なっ、ちょっ、いやああああ!!!!」


