彼自身は気づいていないのかも。 過去を忘れないことで自分を保っていることを。 彼にとって忘れることが1番の恐怖なのかもしれない。 でもこれからは、過去ではなく私にだけ目を向けてほしい。 酔いしれていたい。 2人の愛に、愛だけに。 いつまで続くか分からないこの愛に一生という名の鍵をかけて。 私はゆっくりと目を閉じた。