【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。





窓の近くにあった花瓶に入ってる花束を見て、すぐにお母さんが持ってきたものだと分かった。


お母さん、好きだもんねマリーゴールド。




「木実くん、寝てなきゃダメじゃないか」



静かに開いたドアから現れた白衣がお似合いの先生に、早速怒られる私って一体...。


いい子のフリしてすぐにベッドに戻ったら、先生の背後から顔を出す歩夢さんがクスリと笑う。




「木実くん、君。4日も眠ってたんだよ?」


「よ...っ、4日もですか!?」


「火事の件はあんまり煙を吸ってなかったのと、怪我が脚だけだったからそんなに大してことはなかったんだけど。
睡眠不足とストレス、それが溜まりに溜まってね。
それが一気に爆発したみたいだ」



うっ...

確かにこのところ、蘭君に会えないストレスと睡眠不足で身体が重かったような...。


食欲もあんまりなかったし。


蘭君病患っていました、はい。