「それじゃあ彩羽ちゃん...蘭の過去、話すね」




ゆっくりと開いた歩夢さんの口を見て、身構える。



黒い渦が私の瞳を侵略し始める。



もう後戻りはできない。



ねえ蘭君


私、あなたの心の隙間をどうしても埋めたいの。



だから


どんなに凍った過去でも、必ず溶かすと約束するよ。



ーーーー絶対に。