【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。



*


過ぎ去る時間は、私の気持ちなんかそっちのけ。


全然眠れない日々が続く。


浅い睡眠でも夢は見るけど、モノクロでしかも内容は途切れ途切れ。


いい夢じゃない事だけはなんとなく分かるから、思い出そうとはしない。




光が宿らない心に栄養を与えるため、光が有り余ってるネオン街を歩き回っていた。



ボヤける視界の中、高そうなスーツを着た客引きのお兄さんに話しかけられても、心がここにないせいで簡単に無視できた。



「...」



なにやってるんだろう...わたし。



こんな所一人で来たって、どうせなにも出来ないくせに。



なんとなく路地裏に入って、バクバクとうるさい心臓を沈めるためにその場で腰を下ろしたら。


偉そうに建つビルが、なんだか私を見下してるみたいでなんか嫌だ。



ここじゃあちっとも心が休まらない。


ここに来れば、蘭君に会えるかもなんて。


少しだけ期待していた健気な自分が馬鹿らしくなってきた。