【完】孤独な闇の中、命懸けの恋に堕ちた。






「だって私、UFOキャッチャーなんてやったことないんだもん...」


「くだらねえ物に金を使おうとするから、こうなんだ」


「ムッ...別にいいじゃん、私の勝手だよ」


「...退け」


「......えっ?」


「退けつってんだ、代わりに取ってやる」


「う、うん」




UFOキャッチャーVS蘭君。


蘭君は大人っぽいから、ゲームセンターなんか絶対行かなさそうなのに。




「なに...なんでそんな、上手いの?」




一度に何個も景品を取っていく蘭君の手は、まさに神ワザ。



機械の中の物を簡単に食い尽くす蘭君を見て、店員さんも驚いていた。




「ほらよ」


ドヤ顔も鼻につく様な事も言わず
ーーーポフッと私の胸に押し付けてきた熊さん人形を素直に受け取る。




「あっ、ありがとう...!!
あの、でもさ。
残りの景品、どうする気...?」



「あ...?ああ。
別にいらねーし、お前貰ってけば?」



「いや、私はこれだけで...」



「そうか。
じゃあ返すしかねーな」





そう言って、蘭君は店員さんに景品を機械の中に戻すよう指差しで合図した。



一気に景品を取られて、白目を向いてた店員さんも、嬉しかったのかこれには涙目で対応。



蘭君が物に興味ない人で...よかったね、店員さん。