高級マンションから少し離れた所にあるコンビニに、20分くらいで着いた。
外の暗闇に目が慣れてしまったせいで
コンビニの明かりが目をチカチカさせて痛い。
蘭君がアイスを選んでレジでお会計。
バニラとチョコ味、正反対の味を選んだ蘭君が外に出て、レジ袋からアイスを取り出して、私に渡す。
「...えっ、いいの?」
まさかチョコアイスを私にあげるために買ったなんて、少しも予想していなかったから。
受け取るアイスが冷たくて...蒸し蒸ししたこの暑さを喜びと共に吹き飛ばしてくれる。
「お前が物欲しそうな目で見るからだ、勘違いすんなよ」
「これじゃあ...勘違いしてしまいそうだよ。
蘭君って、冷たいのか優しいのか...よくわかんない」
「んなこと言われても困るが」
「...だよね」


