グレンと呼ばれた赤髪の男性は美しく着飾った令嬢の腰に手を回していた。
よく見れば彼の周りにはその取り巻きのように、美しい令嬢を何人も引き連れていている。
アメリアは愕然とした。
「まさかお前が女連れとは、隅に置けないな」
グレンはにやりと笑ってシアンを揶揄おうとするが、シアンは溜息を吐き出した。
「グレンさんだっていつもそうでしょう。それに彼女は違いますよ、団員ですから」
「団員? こんな美しい女性が青の騎士団にいたか?」
グレンと呼ばれた彼の赤い瞳にまじまじと見つめられてどこを見ていいのか戸惑っていると、「少々事情がありまして」とシアンが助け船を出した。
それからアメリアに向かって紹介をした。
「彼は赤の騎士団の団長のグレンさんです」
「はい、グレンです」と彼は妖艶に微笑んだ。
その微笑みは見ているだけでも心臓が音を立ててしまうほどに艶やかだ。
それにしても騎士団の団長ともあろう方が女性をこんなにも侍らせているとは。シアンとは全く違う性格の団長だと思っていると、不意にグレンがアメリアの手を取った。
「以後よろしく、青の騎士団の美しいお嬢さん」
そして恭しく手の甲にキスを落とす。
アメリアは驚いて目を見開くのだが、シアンは話を変えるようにグレンに話しかけた。
「それよりグレンさんはどうしてこんな場所に?」
「まあ、ターゲットが夜会に来るらしくてな」
「お仕事なのですか」
「そういうこと。お前の意見も聞きたいからちょっと顔を貸せ」
シアンは途端に嫌な顔をして「僕は今は休みなのですが」というのだが、グレンは「いいだろ?」と明るい笑顔で肩を組んで強引に連れていこうとする。
よく見れば彼の周りにはその取り巻きのように、美しい令嬢を何人も引き連れていている。
アメリアは愕然とした。
「まさかお前が女連れとは、隅に置けないな」
グレンはにやりと笑ってシアンを揶揄おうとするが、シアンは溜息を吐き出した。
「グレンさんだっていつもそうでしょう。それに彼女は違いますよ、団員ですから」
「団員? こんな美しい女性が青の騎士団にいたか?」
グレンと呼ばれた彼の赤い瞳にまじまじと見つめられてどこを見ていいのか戸惑っていると、「少々事情がありまして」とシアンが助け船を出した。
それからアメリアに向かって紹介をした。
「彼は赤の騎士団の団長のグレンさんです」
「はい、グレンです」と彼は妖艶に微笑んだ。
その微笑みは見ているだけでも心臓が音を立ててしまうほどに艶やかだ。
それにしても騎士団の団長ともあろう方が女性をこんなにも侍らせているとは。シアンとは全く違う性格の団長だと思っていると、不意にグレンがアメリアの手を取った。
「以後よろしく、青の騎士団の美しいお嬢さん」
そして恭しく手の甲にキスを落とす。
アメリアは驚いて目を見開くのだが、シアンは話を変えるようにグレンに話しかけた。
「それよりグレンさんはどうしてこんな場所に?」
「まあ、ターゲットが夜会に来るらしくてな」
「お仕事なのですか」
「そういうこと。お前の意見も聞きたいからちょっと顔を貸せ」
シアンは途端に嫌な顔をして「僕は今は休みなのですが」というのだが、グレンは「いいだろ?」と明るい笑顔で肩を組んで強引に連れていこうとする。


