わたしと専務のナイショの話

 それに気づいたように、京平がちょうど話の途切れたところで、浅子に言った。

「あのところで――」

 そこで、さすがの京平も一瞬、つまる。

 どんなことでも、そつなくこなす男だが、プロポーズはまだしたことがなかったせいだろうか。

 京平は軽く言い淀んだあとで、浅子を見つめ、

「ところで、娘さんをください」
と言ってきた。

 いや、ところでにも程がある……。