わたしと専務のナイショの話

 おのれ、坂下め~、と怨念を込めた目線で見つめていると、気配を感じたように、のぞみがビクリとし、こちらを見た。

 ひっ、と息を呑む。

 そして、慌てたように、目と、微妙な顔の動きだけで、
『あっちで待っててくださいっ』
と伝えてくる。

 何故、俺の方が去らねばならん、とは思ったが、確かに、祐人に知られたら、厄介なことになる。

 仕方なく、京平は図書館の隅の方に行き、ひとり寂しく本を眺めた。