わたしと専務のナイショの話

 




『駅の図書館に居ます』

 そんなメッセージがのぞみから入っていた。

 京平はデスクの上に置かれたスマホをチラと見ながら、新鮮だな、と思う。

 図書館で待ち合わせとか、大学以来だ。

 教師のときも、今の仕事についてからも、日々、職場と家の往復で、代わり映えのない日常だった。

 もちろん、仕事をするうえでの刺激はたくさんあるが、こうして、ポン、とまったく違う世界から届いたようなメッセージが入ってくるのは新鮮だ。

 少し笑い、早く仕事を終わらせよう、と京平は書類に目をやった。