しばらく話してみてわかったのだが、

 案の定、早苗は、いい人だった。

 こんな人なら、誰でも好きになっちゃうような……。

 専務、チラチラ早苗さんを見てたりしないだろうか、とのぞみは不安に思っていたのだが、ふと気づけば、早苗の方がチラチラ京平を見ている。

 な、何故ですかっ。

 何故なのですか、早苗さんっ。

 懐かしいからっ?

 お友だちだから?

 いや、そんな雰囲気ではない。

 もう一度、早苗を見たが、たまたまなのか、また、早苗は京平を見ていた。

 ひいーっ。

 肉を切りかけのまま、のぞみは固まる。