ああ、同じ気持ちは共有できてはいなかったか――。
今日一日が、一生忘れられないくらい幸せだったのは、俺だけか?
と思ったのだが、のぞみは少し照れたように、言ってきた。
「お父さんたちに、専務が悪く言われるの、嫌なんで」
一瞬、言葉が出なかったが、少し間を置き、
「……うん」
と言った。
のぞみ。
あのときも、船の甲板から、一緒に夕陽を眺めたときも。
俺は、本当は、このまま、お前を帰したくないと思ってたんだぞ。
それを帰してやるんだから――。
「一生恩に着ろよ」
とぼそりと声に出して言うと、写真を眺めていたのぞみが、ええっ? と言う。
そのビクッとした顔が、島で見た、自分が掘った穴に落ちかけたうさぎと似ていて、思わず、笑ってしまった。
今日一日が、一生忘れられないくらい幸せだったのは、俺だけか?
と思ったのだが、のぞみは少し照れたように、言ってきた。
「お父さんたちに、専務が悪く言われるの、嫌なんで」
一瞬、言葉が出なかったが、少し間を置き、
「……うん」
と言った。
のぞみ。
あのときも、船の甲板から、一緒に夕陽を眺めたときも。
俺は、本当は、このまま、お前を帰したくないと思ってたんだぞ。
それを帰してやるんだから――。
「一生恩に着ろよ」
とぼそりと声に出して言うと、写真を眺めていたのぞみが、ええっ? と言う。
そのビクッとした顔が、島で見た、自分が掘った穴に落ちかけたうさぎと似ていて、思わず、笑ってしまった。



