わたしと専務のナイショの話

「遅くなったが、お祝いに。
 ……道の駅で買ったツマミと酒だが」

 袋の中には、『やわらか、さきいか』とビールが二缶入っていた。

 明らかに、自分で呑もうと思って買ったのをついでくれた感じだ。

「のぞみも、もう酒が呑める歳になったんだろ?」
と笑いかけてくる遼一郎に、

「そうだね。
 ……三年くらい前に」
とビニール袋を手に、苦笑いしながら、のぞみは言った。

「いやあ、急に来たのに、晩ご飯までご馳走になっちゃってすみません」
と言う遼一郎に、浅子は、

「大丈夫よ。
 最近は、いつも多めに用意してるの。

 のぞみの彼氏がいつ来てもいいように」
と笑って言っていた。

 そうだったのか。
 じゃあ、専務、遠慮することなかったのに……。

 っていうか、既に、遼ちゃんが食べちゃってるけど、と思うのぞみに、
「ほら、あんたも早く食べなさい」
と浅子が言ってくる。