わたしと専務のナイショの話

 


 あやうく車を買い換えさせられるところだった京平とは駐車場で別れた。

「気をつけて帰れよ」

 伽耶子たちが来たせいで、別れる時間が早まったのに、京平は何故かご機嫌だった。

「俺は今、やり遂げた感に満ちあふれているんだ」
と笑顔で京平は言ってくる。

 いや、今、なにをやり遂げたんですか……と思ったのだが、京平からの説明はなく、
「じゃあ、着いたら、すぐ連絡しろよ。
 ほら、出て行くまで見ててやるから、早く乗れ」
と言ってきた。

 はい、ありがとうございます、と頭を下げながら、

 こんな風に大事にしてくれる感じって、いつまで続くのかなあと思っていた。

 結婚して三年もしたら、古女房扱いで、夜道を歩こうがなにしようか心配されないかもしれない、と不安に思いながら、自宅に帰る。