わたしと専務のナイショの話

「そういえば、人事の源さんって、綺麗ですよね」

 秘書と人事は一緒に仕事することも多いが。

 源さんには、面接のときにもお世話になった。

 ほっそりとして、落ち着いた感じの美人で、緊張して面接室に入ろうしていた自分に、
「頑張って」
とやさしく微笑みかけてくれた。

 ああ、こんな素敵なお姉様の居る会社で働きたいと思ったものだが。

 しかし、そのとき、願書裂かれてたら、専務にも会えてないな~、と思いながら、
「源さんに頼んでも裂いてくれないでしょう?」
と真面目な源を思って言うと、

「いや、源は実は俺に気がある」
と祐人は言い出した。

「……妄想じゃなくて?」
「お前の中の俺、評価低いな……」

 いや、この間まで高かったんですけどね、と思っていると、
「前、告白されたんだ」
と言ってくる。

「そうですか。
 じゃあ、源さんと付き合ってください」
と言った。

 祐人も満更でもなさそうだったからだ。

 だが、いやいや、と祐人は手を振る。