わたしと専務のナイショの話

「あっ、いえでも、あのー、御堂さん、別に私のこと、好きとかじゃないと思うので。

 酔った弾みですよ、きっと」
と言うと、

「なんでそう言い切れるのよ」
と万美子は言う。

「いやだって、私は御堂さんの好みじゃないと思います」

 こんな綺麗で見るからに、大人の女って感じの人に言い寄られてるのに、私を選ぶとかないだろう、と思って言うと、万美子は怒って言い出した。

「なに言ってんのよっ。

 変わってんのよ、祐人はっ。
 この私より、おねえちゃんが好きとか言うしっ。

 おねえちゃんは、結婚して、結構太って、少し人相も変わったの。

 まあ、それはそれで幸せそうでいいんだけど。

 なのに、祐人には、おねえちゃんが、前のままの姿で見えてるみたいなのよ。

 どんだけ脳内で補正されてんのよっ。

 こんな美人でナイスバディな私が目の前に居るのにっ」

 まあまあ、永井さん、とのぞみは、なだめる。