わたしと専務のナイショの話

「そうか。
 じゃあ、ついて来い」
とあっさり言われ、のぞみは眉をひそめた。

 その顔を見た祐人が言ってくる。

「お前……、言ってみただけだな」

「バレましたか」

「お前、男なら夜の会社が怖くないとでも思ってるのか、ついて来い」

 えーっ、と今度は声に出して言うと、
「ほれ、行け」
とのぞみの背を金の棒チョコでつついてくる。

 廊下に出た祐人は、

「ついて来いよ、子分」
と言って先を歩いていく。

 思わず、へい、とか言いそうになってしまったではないですか。

 この人も悪い酒だな~と思いながらも、仕方なく、ついて行った。