わたしと専務のナイショの話

『おばあさんの目は、なんでそんなに大きいの?』

『それは、お前の姿をよく見るためさ』

『おばあさんの手は、なんでそんなに大きいの?』

『それは、お前をしっかり抱きしめるためさ』

『おばあさんの口は、なんでそんなに大きいの?』

『それは、お前を食べるためさーっ』

 ……食われる、とおのれの妄想に恐怖するのぞみの横で、京平も恐怖していた。

「お前の運転する車に乗るとか恐怖でしかない……」
と言い出す。

 だが、まあ、ちょっとわかるかな、と思っていた。

「確かに、子どもの頃から知ってる人がなにかの技術を披露するところにはお世話になりたくないですよね」

 最新の設備の整った車内の機器をぐるりと見て、確認しながら、のぞみは言う。

「友だちが結構いっぱい看護師さんになってるんですが、その病院には行きたくないというか」

 違うところに針を刺しておいて、あー、やっちゃった、ごめんごめん、とか、いつものように笑って言ってきそうで怖い。