あー、久しぶりに来たなーと思いながら、のぞみは書店の中を歩く。
就職してから、ゆっくり書店を巡るなんてこと、なかったからだ。
この間、図書館で祐人と会ったことを思い出しながら、あ、御堂さんがいいって言ってた作者の本、と腰を屈めて、棚を見る。
好みの本を何冊か買って、ちょっと重いと思いながら、のぞみは書店の中のカフェに行った。
アイスカフェオレなど飲みながら、待っていると、わりとすぐに、京平から連絡が入った。
『下に下りて来い。
さっと拾うから』
と書いてある。
いや、私の車は? と思いながらも、店の外に出ると、やってきた京平が車をとめ、
「早く乗れ」
と急かしてきた。
あとで、のぞみがとめている駐車場まで送ってくれると言う。
まあ、二台で動いても仕方ないしな~、と駐車料金を気にしながらも、のぞみは京平の車に乗り込んだ。
「あのー、なんか急いでます?」



