わたしと専務のナイショの話

 答えないでいると、
「買収されるのと、撲殺されるのと、絞殺されるのと、薬殺されるのと……」
と危険な方が増えていったので、

「で、では、買収されます。
 Aランチで」
ともっとも手頃なのを頼んでみたのだが、

「すみません」
と店員さんを呼んだ祐人は、

「Cランチ二つ」
と一番高いのを頼んでいた。

「二つも食べるんですか?」

「莫迦か、ひとつは、お前のだ」

「えっ、私、そんなに食べられませんっ」
と言うと、

「残ったら、食べてやるよ」
と祐人は言う。

 そんなによくしてくださるなんて。
 一体、どんな重大な秘密が……と怯えながら、

「あのでも、私、御堂さんが女性の方と早朝、コンビニの前にいらしたのを見ただけなんですけど」
と言うと、腕を組んで椅子に背を預けた祐人は、

「その相手がまずいんだ」
と言ってくる。