「さぁな」

「こいつらと同じ様なもんなら困る」

「それだけなら言えるわ」

着ぐるみからちょこんと出た馬のしっぽを

ふにゃふにゃする黒蛙に

青蛙はむしゃむしゃと口を動かし

紫色の汁を飛ばしながら言いました

「僕は王から何度も聞かされた」

「王がまだ幼かった頃」

「小さな女の子に命を助けられたと」

黒蛙はふにゃふにゃするのをやめ

青蛙の顔をまじまじと見つめました

「何食ってるんだお前・・・死ぬぞ」

「いや、ていうかその女の子が」

「あれだって言うのか?何を証拠に?」

青蛙は舌をべろんと伸ばし

紫色の木の実を枝ごとむしり取ると

黒蛙に渡しました