LIFE or DEATH ~命懸けの心理戦・頭脳戦~

つい本音がポロリ。


煌聖は、そんな私の頭をそっと撫でてくれた。


何も言わずに。


〝大丈夫だ〟なんて気休めにしかならない安っぽい言葉をかけられるより、全然気が楽になった。


「…頭脳戦……って言ってたよね…。私負けるかもしれない……」


というか、煌聖や葛城さんに勝てるわけないじゃん……。


「紅葉だって俺と同じ高校出身だろ。頭脳に差はないだろ。しかも紅葉が首席だっただろ?」


それとこれは話が違う。


スタディーができても意味ないんだよ。


基礎問題はできて応用問題ができないのと同じ。


「苦手なの。こういうの…。初対面の人ばかりの場も苦手だし……争うことだって…。ましてや殺人なんて……」


自分の命がかかってる勝負に、平常心でいられるわけがない。


テンパってミスして負けて排除される。


最悪なそのシナリオ通りの道を辿りそうで怖い…。