試着室のような例のボックス。


ついに3個か…。


最初は10個あったのに……。


『ヒントとかはないのか?』


薫さんの声だ。


「お答えできません。それではGAMEを始めます」


煌聖がマイクから離れて、ソファに座った。


私もその隣に座る。


物体には触れられるのに、人間には触れられない……。


コンコン…


部屋がノックされた。


「煌聖様。今回は誰が勝つと思いますか?」


入ってきたのは、白髭を伸ばしたお爺さん。


分からなくなってきた。


私がずっと愛していた煌聖は何者なのか。