「……私が排除される…?」


そっか…。


私…煌聖の役に立てなかったね……。


何の役にも立てなかったね。


葛城さんを排除したかったのに。


『排除を行います』


機械的な放送が、なぜか人間ぽく聞こえた。


もう…排除されてもいいや…。


煌聖に会えるから……。


最後まで生き残れなかったけど、煌聖がいない世界に帰っても意味ないから…。


これでいい。   


これで…いい……。


目の前が赤い飛沫で染まった。


そして痛みが全身を駆け回る。


それが血だと気づくや否や、私の意識は途切れた。