スピーカーの下にたしかに存在してる、木でできたシンプルな投票ボックス。


自分のポケットを確認すると、真っ黒の紙と白インクのペンが入っていた。


異空間だから何でもありか…。


「……私は紫に入れます。残りの四人で均等に票を分けてください」


そう言いながら私は〝紫〟と投票用紙に書き込む。


「これが証拠です。私はもう死にたいんです。だから協力してください…」


それを迷うことなく投票ボックスに入れる。


「そうですか。生きることを諦めた人間に用はありませんね。たった3日でしたが楽しい時間を過ごせました」


葛城さんはミステリアスに口角を上げた。


「じゃあ私は赤に。薫さんがこの中で一番信用できる。だから薫さんも赤に入れてくれない?」


星彩さんと薫さんが赤。


必然的に煌聖と葛城さんが青。