和樹くんとの交際は順調で
家族も認めてくれていた。
就職か進学かで悩んだ時に
先に就職して一人暮らしするから
卒業したら一緒に住もうね!
と約束をした。
そして、卒業まで1ヶ月を切った2月。
今までの何かが一瞬にして崩れ落ち
目の前にママが立っていた。
『 澪那なんか産まなきゃよかった 』
私はODをし手首を深く切った。
意識は遠のきやっと死ねると思った。
やっとママから解放されると思った。
『 ねぇね、那美を一人にしないで! 』
妹の泣きわめく声と救急車のサイレン。
私は意識を失った。
真っ白い砂浜、足元には打ち寄せる小波。
雲ひとつない青空。風が気持ちよかった。
周りには誰もいない。家もない。
よし、行かなきゃ。と立ち上がり
海に向かって歩き出した…
その時、離れたところに車が停り
和樹が降りてきた。
みっちゃん、帰るよ!おいで
と、あの笑顔の和樹が立っていた。
わかった!今行くと、駆け寄り
車に乗った瞬間目が覚めた。
3日眠っていた。死ねなかった。
和樹が迎えに来てくれた。
まだ死んじゃだめなんだ。
妹は3日、何も食べず私のそばを離れないで
ずっと付きっきりでいたらしい。
和樹くんに連絡したけど…こなかった。
妹に言われた。
来るわけないよ、だって別れて連絡先変えて
教えてないし、和樹も変えてるから。
そう、私はママが出てきた恐怖で
和樹と別れたんだ。
