にっこり笑って、彩音も手を突き出した

「いでよ、我が絨毯!」

またぽんっと愛嬌のある音がして、花柄の、大きくシンプルな絨毯が現れた

まさか・・・・・・とは思うけれど

「これに乗れって?」

「そういうことです」

依然笑いながら、言ってのける彩音

それに同意するように、セルリアの面々はうなずく

「匠先輩の箒に結斗先輩、颯先輩の箒に陸先輩、美香先輩の箒に紅梨先輩、真奈の箒に紗奈先輩・・・・・・かな。和也先輩は颯先輩と陸先輩の後ろに。他の3人はあたしの絨毯に乗ってね」

彩音は少し考えた後、箒の割り振りをいった

「さて、ではこれにて失礼します」

すっと手を振ると、絨毯はふわりと降りてきて、床と水平に並んだ

床と絨毯との間、わずか10cm

それにぴょんっと飛び乗り、あたしと美里、そして悠に手招きをした

乗れってことかしら・・・・・・?

気もそぞろに、あたしたち3人は絨毯の上に乗る

なんだか変な感じね・・・・・・靴はそのままでいいみたいだけれど・・・・・・少し心もとないというか

「ほらっ、紅梨先輩もどうぞ!」

箒に跨り、自分の後ろの箒の柄を軽く叩いてアピールする真奈

「仕方ないわね・・・・・・」

ふうと一息ついて、紅梨先輩は真奈の後ろの柄に跨った

他のみんなも準備完了みたいね

でも、ここからどうやって行くのかしら?

「急用だと聞いているので、ここからテレポートして下さって構いませんよ」

にこやかに笑い、学園長はそう申し出た

「お気遣いありがとございます!それでは、遠慮なく失礼します」

そして、その直後

あたしたちは、光に包まれた