「じゃあ、あたしが泳ごっか?」

「・・・・・・頼む」

そっぽを向きつつ、言い放つ美里

多分、顔が赤くなってるんだろーなぁ

恥ずかしがり屋め!

今日限定の!

「ふふーん。じゃあ、いっくよー」

腕をピンっと伸ばし、砂を蹴る

足の付け根から足を動かし、水しぶきを上がらないようにする

そしてそのまま前進

時々、息継ぎをしながら進み、10mくらいまで来た時に足を地につけた

「ぷはぁっ・・・・・・ま、こんな感じかな」

10m後ろでポカーンとしている美里の元に戻る

「さ、練習再開!」

今日はスパルタで行くぞー!








「おー。泳げてるー」

練習を開始して一時間後

ひたすら泳いで、美里はなんとか20mは泳げるようになった

ふー・・・・・・これだけ泳げれば大丈夫だよね

元々、出来ないのは息継ぎと足の使い方だからねぇ

「もう・・・・・・いいか?」

ずーっと泳ぎ続けていたから、息切れ半端ない美里があたしに聞きに来た

20m先から帰ってきたらしい

「いいよー。大分泳げてるし!」

「そ、そうか・・・・・・」

ヘナヘナになってる。たった一時間だけなのになー。大袈裟な

「彩音・・・・・・スパルタめ」

「ん?なんかいった?」

「いや、なんでもねぇ」

ふーん?なんか言ったように聞こえたけど・・・・・・気のせいかな?

「そろそろ集合時間だよね?戻ろっか」

「そうだな」