事情は分からなくても、みんななぎさ先輩の味方だ。
それは先輩が今まで築いてきた信頼性だったり、接してきた優しさだったり。こんなにもみんなに想われているということを、先輩は気づいていない。
自分は、自分なんてと、日向くんの言う通り今は首を引っ込めてしまっている。
なぎさ先輩。みんなとても心配してます。
そして、あなたの弱さを笑わない人がこんなにいます。
そんなにひとりで抱え込んで、いつか潰れてしまいませんか?
こんなに想われているのに、先輩は今ひとりであの部屋にいますか?
もし孤独を感じているのなら、それは違うと声を張って言いたい。
もし、ひとりになることを望んでいるのなら、私が先輩をひとりにはさせない。
団結力にも似た私たちの強い目に、日向くんが深いため息をはいた。
「別にお前らにどう思われても痛くも痒くもないけど、これだけはあいつに伝えろ。お前から俺に会いにこいって。葵のことを忘れられねーなら絶対に来いって、伝えて」
日向くんはそう言って、バス停があるほうへと消えていった。



