心にきみという青春を描く







「おい、お前ら。田舎者丸出しだからあんまりキョロキョロするな」

そして美術展当日。藤田先生を先頭に、私たちは都内のセントラルビルに来ていた。


雨模様だった天気も今日は青空が広がっていて、雨足で心配されていた展覧会には老若男女様々な人たちが訪れていた。


「本当に私たちの作品がここに飾られてるんですか?」


みんな締め切りまでに作品を完成させることができた。

誰でも自由に参加できるので、出品したものはエントランスに飾られていることは前の説明で知っているけれど……。こんなオシャレな場所に自分の作品があるなんて信じられない。


「美術は西口、工芸、アートは東口の扉から入ったほうがスムーズに見られるって、ここに書いてあるよ」

天音くんが展覧会のパンフレットを指さしながら言った。


「じゃあ、先に美術のほうから見ようか。それで最後に工芸のほうに行けば遠回りしないで回れるし」

「ねえ、笹森。俺が優秀賞とったらデートしてくれるって話し覚えてる?」

「さあ、早く行きましょう」

松本先輩が詩織先輩にスルーされていることは置いておいて。私はドキドキしながらビルの中へと足を踏み入れた。


「わあ……すごい……」

思わず目を丸くさせてしまった。