心にきみという青春を描く




「日向葵(あおい)です」

彼女は俺たちと同じ美術部に入部した。他にも新入部員が横並びになり自己紹介する中で、彼女は誰よりも目立っていた。


ひとつ目は名字。

向日は二年になってからさらに素行が悪くなって、最近じゃ俺以外、声をかける人はいない。

だから同じ名字で、しかも同じ部活で、向日のことを『お兄ちゃん』なんて呼べば、それだけで彼女は注目を浴びる。


ふたつ目は性格。

まだ学校に慣れずに同級生たちは見るからに緊張してるというのに、彼女は誰よりも大きな声だった。

ハキハキとした口調で、明るくて、元気という言葉がよく似合う。まさにそれは太陽に向かって花を咲かせる向日葵(ひまわり)のようだった。


向日……葵。なるほど。

だから、青いひまわりってわけだ。