心にきみという青春を描く






「え、なにそれ!」

次の日。基本的に感情の起伏がない俺が、珍しく興奮を隠しきれない声を出してしまった。

それは日向のスマホケース。昨日までただのプラスチックケースだったのに、今日は鮮やかにペイントされていた。


「どこで買ったの?」

自分の席に寄りかかりながら画面をスクロールさせている日向から無理やりスマホを奪いとった。


「おい」

「いくら?俺もほしい」


日向とおそろいになるのはちょっとイヤだけど、それを踏まえてもほしいと思えるほど、すごく心が揺さぶられた。


「売ってねーよ。勝手に塗られたんだよ」

「え、もしかして昨日まで使ってたプラスチックケースに色づけしたの?」

「そう」


てっきり新しいものに変えたんだと思ってた。

日向は持ち物にこだわりはなくて、使い勝手さえよければなんでもいいタイプ。だから100均で買ったというプラスチックケースも、なんの色味もない透明なものだった。

なのに、これは昨日までのものとは別物。店で売っていてもおかしくないレベルだ。