「さっきから偉そうになんなんだよ。なぎさに絡んでんじゃねーよ」
「は?絡んでねーし。部外者は黙ってろよ」
「あ?」
ふたりが喧嘩しそうな雰囲気になり「はいはい、ストップ」と藤田先生が止めた。
「喧嘩も青春の内だけど、まだ家に帰るまでは部活動中だから。きみたちもそうだろ?あんまり揉め事はしないほうがいいんじゃないの」
藤田先生は日向という人じゃなく、困ったようにしていた他の森ノ宮の生徒に言った。
「日向くん、顧問の先生に怒られるよ」
「そうよ。それで全員がコンクールに出品できなかったら、どうするの?」
そんな仲間たちの声に、日向くんは「ちっ」と舌打ちをして、歩き出す。そして……。
「俺はお前のこと、許してねーからな」
なぎさ先輩にそう告げて、そのまま去っていった。



