心にきみという青春を描く



抱き合ったりはしない関係。でも肩は触れてもいい関係。

先輩にとってなんてことない関係の場所にいる自分がもどかしくて、切なくて、先輩はきっと私にドキドキなんてしないのだろう。



「先輩。私、美術展で青いフルーツを描く予定です」

ぎゅっと言葉を強くした。

以前、話していたフルーツバスケット。先輩みたいに上手じゃないけれど、全部青色で描こうと決めている。


「出品して手元に返ってきたら……貰ってくれますか?」

誰かにあげたことなんてないけれど、その絵は先輩に向けて描こうと思っていた。


「うん。ちょうだい。部屋の一番いい場所に飾るよ」

じわり、じわりと広がっていく想い。こんなに溢れそうなほど苦しくさせるのは先輩だけ。


「なつめは温かいね」

そして、気持ちを知ってるくせに、サラサラとした髪の毛を私の左肩に乗せて、寄りかかるように安心している先輩は……やっぱりズルい人だ。