心にきみという青春を描く



誰も知らないなぎさ先輩の心の奥。誰にも言わないからこそ、先輩は気持ちを絵にぶつけてる。


撫でるように筆を乗せる時もあれば、苛立ったように絵の具をぶつけながら描いている青いひまわりも。

きっと誰かを描きたかったのに、描けなくなったように黒く塗りつぶしてしまうキャンバスも。

全部、点と点で繋がっている気がする。



「私は三上先輩に憧れてただけだし、どんなに絵のタッチが変わっても口出しするつもりはないの。でも……なつめちゃんはそうじゃないのよね」

詩織先輩に優しく諭されて、涙が出そうになった。


そう、私は知りたいのだ。他の人なら気にならないことも、なぎさ先輩だから私は気になるし、なにがあったのか聞きたくてたまらない。


「三上先輩は穏やかな人だけど、譲れないことがある人だと思う。一筋縄ではいかないと思うけど、私は全力で応援するし、なんでも相談してね」と、付け加えるように言ってくれて、私はお礼を言いながら何度も頷いた。