心にきみという青春を描く




「うわっ」

玄関のドアを開けると、目の前にはすずめがいて、どうやら出掛けようとしていたみたいだ。


「ビックリさせないでよね」と、言われて、私が代わりに買い物に行ったことなんてすっかり忘れている様子。

妹は短いスカートに肩出しのトップスを着ていて、そんなに露出していて大丈夫なのかと心配になるぐらい。


「こんにちは」

そんな私の後ろで、ひょっこりと顔出したのは先輩だった。


「え、だ、誰?」

妹のこんなに驚いた顔を見たのは久しぶり。私の背後に男の人がいて、しかも家に連れてくるなんて妹からすれば夢にも思わないことだったに違いない。


「なつめと同じ高校の三上なぎさです。もしかして、なつめの妹?」

質問されているのに、妹は無視。いや、無視というより、先輩の容姿を下から上まで観察するように見ていた。


「先輩、妹のすずめです」

仕方ないので、私が自己紹介をする。


「可愛いね」

「え……」

「すずめとなつめ。ご両親センスあるね」

一瞬だけショックを受けてしまったけれど、どうやら可愛いとは名前のことだったらしい。


「ねえ、あんたってお姉ちゃんの彼氏?」

「こら、すずめ!」

先輩に向かってあんたとは本当に生意気だ。しかも彼氏だなんて……。


『そうだよ』なんてふざけて言えるキャラでもないし、『違うよ』とすぐに否定してしまうのも、もったいないというか、なんていうか……。