きっと、誰にでも、亡くしてしまった子供の頃の宝物があるだろう。 ずっと大切にしていたはずなのに、なぜか自分の手元からなくなってしまった宝物。 私にとっては、あの赤いぬいぐるみがそれだ。 ・・でも正直、もう見つからなくていい。 私は、ママとの秘密を生涯守り抜いて、そして、パパとの忌々しい記憶を乗り越えたいのだから。 私はもう二度と、例え優しいパパであっても、会いたくないのだから。 だから、優しかった父との思い出も、あのぬいぐるみのことも、私は忘れてしまいたかった。 だけど・・・