砂糖より甘くコーヒーより苦く

「美緒ちゃん!どうぞ」

「お邪魔します」

ーートスッ

「思い出したの?」

あたしは横に首を振った。

「でも、隣に行かないとって思って……」

「そう……そうだ!ちょっと待ってて」

「はい」

おば様がいなくなった部屋に、幼い声が響いた。

〈「美緒ー!!」〉

「……!誰?」

〈「約束!!」〉

「美緒ちゃん」

おば様が戻ってきた。

「これね、晴斗が美緒ちゃんと一緒に見るんだって言って、取っといてるの」

ーーコトッ

テーブルの上に置いたのは、缶だった。

「開けてみて」

「はい……」

ーーカパッ

「……!」

缶の中身は、おもちゃなどが入っていた。

ーーカタッ

1つ1つに、手書きの文字が。

〈始めて美緒遊んだおもちゃ。思い出がつまってる。美緒と結婚したら、思い出話をしよう。絶対、結婚するぞ!〉

「結婚……?」

〈美緒に貰った誕生日プレゼント。さっすが美緒。センスいいな。宝物だよ!〉

〈「ありがとう美緒!宝物だよ!!」〉

「……!」

あたしはある写真を取り出した。

そこにも、手書きの文字が。

〈赤ちゃんの頃の、美緒と俺。ちっちぇーな。この頃からなのかもな、俺が美緒を好きになったのは〉

「……!」