あたしの行方不明事件から一週間。7月に入って梅雨も本格化してた。変わり映えのない曇りか雨、蒸したり梅雨寒になったり。週末の休みも晴れ間には恵まれなくて、ピンチハンガーにぶら下がった洗濯物が窓際を占拠してる。
溜まった家事を済ませちゃうと、もうやるコトもない。天気が悪いと出かけるのも何だか億劫で。遊佐は今頃なにしてんだろ・・・。ほんとは逢いたくて逢いたくて、逢いたい。
あたし達は終わったワケじゃない、結婚ていう合流点に辿り着けてないだけ。そう割り切るなら逢いにも行ける気がした。仁兄ともこんな中途半端なままで、遊佐に何か言えるものなら。
あのあと遊佐にも相当叱られるのを覚悟してたのに、電話越しに聴こえたのは憔悴して疲れ切った声だった。
『頼むから二度とスマホの電源落とすような真似すんな。オマエに何かあったら生きてけねーだろ・・・』
行き先が仁兄のところだったコトは何も言わなかった遊佐。一線を引かれてるみたいで、それが却って辛かった。
どうしたら。頭の中で空回りする愚問愚答。仁兄に情に訴えたところで、あのひとはそんなセンチメンタリストじゃない。
いっそおばあちゃん達に遊佐と結婚させて下さいってお願いしたら、聞き届けてくれる・・・?遊佐は本当にそれを望むの?
あたしはレースカーテン越しに映る薄灰色の空を見やって、やるせない溜め息を吐くばかりだった。
溜まった家事を済ませちゃうと、もうやるコトもない。天気が悪いと出かけるのも何だか億劫で。遊佐は今頃なにしてんだろ・・・。ほんとは逢いたくて逢いたくて、逢いたい。
あたし達は終わったワケじゃない、結婚ていう合流点に辿り着けてないだけ。そう割り切るなら逢いにも行ける気がした。仁兄ともこんな中途半端なままで、遊佐に何か言えるものなら。
あのあと遊佐にも相当叱られるのを覚悟してたのに、電話越しに聴こえたのは憔悴して疲れ切った声だった。
『頼むから二度とスマホの電源落とすような真似すんな。オマエに何かあったら生きてけねーだろ・・・』
行き先が仁兄のところだったコトは何も言わなかった遊佐。一線を引かれてるみたいで、それが却って辛かった。
どうしたら。頭の中で空回りする愚問愚答。仁兄に情に訴えたところで、あのひとはそんなセンチメンタリストじゃない。
いっそおばあちゃん達に遊佐と結婚させて下さいってお願いしたら、聞き届けてくれる・・・?遊佐は本当にそれを望むの?
あたしはレースカーテン越しに映る薄灰色の空を見やって、やるせない溜め息を吐くばかりだった。



