「さっきちょっと会話が聞こえたんだけど、バイト考えてるの?」


そう聞かれてあたしは「そうだね。夏休み前に少しはお小遣いがほしいかも」と、真由へ返事をした。


真由はあたしの顔を下から上に舐めあげるようにジッと見つめる。


「な、なに?」


真由のような美人にジロジロと見つめられると、なんだか照れてしまって視線を逸らせた。


「あたしがいいバイトを紹介してあげる」


「へ?」


突然の申し出にあたしは瞬きを繰り返した。


「その前に、さっきの告白を受けてきて」


真由はそう言ってあたしの背中を押した。


「え、なに? 意味がわからないんだけど」